物理学の知識を活かし、社会貢献ができる人工知能の開発を目指す。
宮本 慎太朗さん 立教大学理学部物理学科 卒業
2022/05/05
在学生
特定の分野だけにとどまらない人工知能の幅広さに魅力を感じて。
宇宙物理に興味があり、大学では物理学を専攻していました。人工知能に興味を持ち始めたのは大学4年生の時。研究テーマは何にしようかと調べていた時に、ブラックホールの研究に人工知能が使われていることを知りました。人工知能は特定の分野だけに留まらず、幅広い分野で応用されていることに魅力を感じて、人工知能科学研究科への進学を決意しました。実際入学してみると年代も違う様々なバックグラウンドを持つ学生が集まっており、コミュニケーションをとる中で新たな視点に気づくことも多く、社会人学生の多い独立研究科ならではの熱量を感じる環境に感化されている自分がいます。学部生時代は既存の研究データに基づいて検証を実施していたのですが、現在は自らが一から検証データを収集して人工知能の成果を上げる研究を行うことができており、知識の深め方の違いを感じ、とてもやりがいがあります。
社会実装を見据えたカリキュラムで、実践的な学びも深められる。
産学連携プロジェクトでは「西武ライオンズ」との共同研究チームに参加しています。実際の投球映像をご提供いただき、投球のスピン(回転)を分析する人工知能の研究を行っています。学部生時代に学んでいた物理の知識も活かすことができる研究テーマで、球の回転軸や回転数などを細かく分析できるようになれば投球の技術向上に活かすことができると考えています。最終的には、分析結果で選手のコンディショニングを行えるようなプログラムや、VR上でピッチャーの投球がリアルに再現されたサービスの提供につなげていきたいです。産学連携プロジェクトでは、今後社会に実装される可能性のある人工知能を研究テーマとして取り扱っているので、社会貢献をする意識を持ちながら実践的な力を身につけることができています。将来は車の自動運転や医療系で役立つ人工知能の開発を目指せる仕事に就きたいと思っています。
※インタビューの内容は取材時点のものです。