研究紹介:内山 泰伸 教授

専任教員紹介

2020/07/15

教員

(1)高エネルギー天文学:宇宙線起源の探求

宇宙の彼方から地球に飛来する高エネルギー粒子「宇宙線」の起源は、長年の未解決の問題です。銀河系に分布する銀河宇宙線の約90%は、がん治療でも使われる陽子線で、最大で数ペタ電子ボルトのエネルギーを持ちます。これは数千兆ボルトもの電圧で陽子を加速したときに得られるエネルギーです。近年の研究で、超新星残骸の衝撃波によって、宇宙線が加速されている説が有力になりました。われわれは、フェルミ・ガンマ線宇宙望遠鏡による観測で、超新星残骸からのガンマ線をギガ電子ボルト帯域で初めて明確に検出し、さらに、宇宙線の主成分である高エネルギー陽子が加速されている証拠を得ました。宇宙線の起源が超新星残骸であるとする説を裏付ける結果で、米国サイエンス誌によって、2013年「ブレークスルー・オブ・ザ・イヤー」トップ10に選出されました。
また、最近はディープラーニングを天文学でのデータ解析に応用する研究に積極的に取り組み、理化学研究所iTHEMSの支援により Astro AI ワーキング・グループとして活動しています。

(2)応用人工知能

ディープラーニングの天文学への応用からスピンオフし、人工知能技術を社会に実装することにも挑戦しています。日本のリテール業での人工知能技術応用を推進するため、200社近い企業が会員として参加する一般社団法人リテールAI研究会の技術顧問や株式会社ClipLineの技術顧問を務めています。人工知能技術の社会実装により深くコミットするため、物理学者の仲間たちとともにBluish Galaxies, Inc.を創業し、先端的な人工知能とデータサイエンスによって日本企業のデジタルトランスフォーメーションを支援する事業を推進しています。

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