研究紹介:新田 徹 特任教授

専任教員紹介

2020/07/15

教員

OVERVIEW

ニューラルネットワーク(以下、NN)の研究に取り組んでいます。NNは最近では人工知能の中核技術であるディープラーニングが適用されるモデルとして知られています。研究トピックを以下に示します。

(1)高次元NNに関する研究

実数値信号を扱う通常の実NNを複素数に拡張したらどのようなことになるのだろうかという素朴な考えから、実NNを複素領域に拡張しました。複素NNは実NNに比べて学習性能に優れています。特に、「図形変換能力に関する汎化能力」を固有の性質として備えていることを、コンピュータ・シミュレーションを通して発見しました。複素NNは、たとえば、音声認識や画像処理、通信といった複素数を扱う分野での応用が期待されています。さらに、複素数に留まらず、双曲数、四元数などの高次元領域でのNNの研究にも取り組んでいます。
また、複素NNの決定表面は実NNとは異なっています。NNを分類問題に使う場合、たとえば、医療診断において、症状から病名を推定する場合、胃癌なのか胃潰瘍なのかを切り分ける境界線(決定表面)が重要となってきます。1つの複素ニューロンの決定表面が2つの互いに直交した超曲面から構成されていることを利用すると、1つの複素ニューロンでXOR問題と対称性検出問題を解くことができます。(人工知能の父と言われた)ミンスキー教授は1969年にこの2つの問題は1つの実ニューロンでは解けないことを証明しました。

(2)深層NNの特異点解消に関する研究

ディープラーニングが適用される深層NNが特異点を持たないための十分条件を導出しました。さらに、導出した特異点を持たないための十分条件を満たしながら学習を進める手法を2種類提案しました。

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